シーリングファンで実現する快適&省エネ生活
住まいづくり入門
天井付近でクルクル回るプロペラをシーリングファンといいます。シーリングファンを設置する目的は、ズバリ「サーキュレーション効果」を狙ったものです。
暖かい空気(暖気)は上昇し、冷たい空気(冷気)は下降するという特性があります。このままでは、暖房をしても冷房をしても、部屋の天井付近と床付近で温度差が発生してしまい、不快な空間になってしまいます。それを解消するために、室内の空気を攪拌して、部屋の上下温度差をなくす効果を狙ったものがシーリングファンの役割です。
ちなみに、適切な気密・断熱施工をしている家は、この温度差が一般的な家よりも発生しにくくなりますが、やはりシーリングファンがあった方がベストです。
では次に使用法。夏と冬ではファンの羽根の回転方法を逆転させます。暑い夏はファンから床に向けて風が発生するように回転させます。ファンの下にいると涼しく感じます。これで扇風機の役割も果たします。逆に、秋・冬・春は天井に向かって風が発生するように回転させます。これだとファンの下にいても肌寒く感じることはありませんね。これは体感でもわかることですが、気流効果が関係しています。
夏場は、気流効果で体感温度が下がるので、冷房設定温度を上げることができます。また、その効果で冷房の運転時間を短くすることができます。人は風を感じることで、体感温度が大きく変わります。
夏場、エアコンとシーリングファンを併用することで、省エネ環境温度の28℃でも十分快適な涼感が得られます。冬場も、部屋の空気を攪拌することで、床付近も暖かい空間をつくることができます。シーリングファンは、室内の温熱環境に大きく影響を与える大切なアイテム。あなたの住まいにもぜひ取り入れてもらいたアイテムです。