百年近くにもわたり、風雪に耐え、家族を守ってきたこちらの旧家の再生計画。現場調査にお伺いして我々が目にしたのは、大きな梁に存在感のある大黒柱や今の住まいづくりではお目にかかることのできない大断面の構造材の数々。これらの構造を上手に活かしながら、今の生活がより快適なものになるように計画することがこの度のリノベーションの大命題でした。間取りや設備を大きく変えながらも、これまでの思い出や古民家の魅力を残すことができ、お施主様にもお喜びいただくことができました。社会構造や生活様式の変化のなかで、いとも簡単に壊されていく古民家。そういう価値観だけでは解決できない｢我が家への想い｣がここにはあります。時代を超え、懐かしさと新しさに出逢える家へと生まれ変わりました。