デザイン障子で空間に変化をつける
住まいづくり入門
和室の内障子(外部に面した窓の内側の障子)や、和室の間仕切り開口部に障子を計画することがあります。障子は明かりを通すように木枠に縦横に細い桟(組子)を入れ、これに紙を張ったもの。 障子は扉を閉じたまま採光でき、障子紙を透過した優しい光が魅力です。
この障子の組子のデザインを少し工夫するだけで、部屋の雰囲気が大きく変わります。
過去に施工させていただいたデザイン障子をご紹介します。
まずこちらは旅館の各部屋に施工した内障子です。桝目の大小や曲線を取り入れることで、個性的な空間になります。桝目に色のついた和紙などを散りばめても面白いですね。
次にガラス障子。ガラス障子とは、障子の一部にガラスを嵌め込んだものをいいます。このガラス障子の木部にはガラリ(空気の出入りを促すもの)を埋め込み、通気を確保する工夫も施しています。
こちらは、ガラス障子に似ていますが雪見障子。障子の下部にガラスをはめ込み、小障子を摺り上げる事でガラス面より外部が見える様に組まれた障子です。
こちらは幅の広い障子に円をテーマにしたダイナミックなデザインを施したものです。
最後に、畳コーナーを仕切る障子の事例です。隣り合わせの障子とデザインは違うものの、締めた時には規則的なデザインになるような工夫がされています。
障子のデザインをあなたが考え、それを我が家の一部に組み込むだけでも、我が家に対する愛着が更に増すと思います。ぜひチャレンジしてみてはいかがですか?
ちなみに、障子は紙が破れるから嫌いという方もいらっしゃいますが、最近では和紙の風合いはそのままに、難破性や防炎性等の機能を付加した特殊強化障子紙もありますのでそちらをお選びいただければと思います。