こんにちは!
これを書いてるときは雨が降っており、季節の移り変わりを感じます。
沖縄と九州の南部の方はもうすでに梅雨に入っていると聞きます。早いなと思いつつも、もう6月に入っており
いやそんなもんか、と納得もしています。
さて本日は木の特性をご説明いたします。
木は天然素材故、変形や変質が他の素材に比べ大きい傾向がありますが、それらは弱みにも強みにもなります。
それらの性質をうまく利用し、木造建築は作られています。
木材の組織
木は、髄、木部、形成層、樹皮で構成されています。
そして木材は髄側の心材と樹皮側の辺材に分けられ、それぞれ特性が変わります。
心材は辺材に比べ蟻害(シロアリによる木材への害)、腐朽度(腐りやすさ)ともに高く、乾燥収縮等の変形が少ないです。
よって柱など、変形や、腐朽などが許されない部材での使用が一般的です。
また、木材は繊維の集合体であり、各方向で変形のしやすさが異なります。
方向は3つに分類され、「繊維方向」「半径方向」「接線方向」となります。
熱や乾燥収縮の大きさは、接線方向が最も大きく、次いで半径方向、繊維方向は一番変異が少ないです。
意外ですよね、繊維方向が一番伸びそうなんですけど、意外と伸びないらしいです。
木表と木裏
木の板には裏と表があります。
木の年輪が中心方向のものが木裏(きうら)、樹皮側が木表(きおもて)と言います。
木表の方が辺材となりますので乾燥収縮時の変位が大きく、木裏側にそっていきます。
なのでこのそる方向を考慮して、敷居や鴨居は木表側に溝を設けます。
木の含水率
木材は含水率の変化により変形したり、強度の上下があります。
含水率の差による分類は4つあります。
・生材状態(なまざい じょうたい)
伐採後、乾燥などの処理を行う前の状態。含水率は100%を超えている場合もある。ホームセンターでは「グリーン材」として売られているのはこの状態。
・繊維飽和状態
含水率25~30%
・気乾状態(きかん じょうたい)
含水率12~19%、柱や梁などの構造用木材が施工される時点で望まれる状態。
・絶乾状態(ぜっかん じょうたい)
含水率0%、木材を構成できる最低限の水分のみある状態(繊維間を結合させる結合水がわずかに残った状態)
木材は含水率が低ければ低いほど強度が高くなります。
逆に含水率は大きければ大きいほど強度は弱まり…ません、実は飽和状態以上では強度の変化はあまりありません。
木材の強度
・含水率による強度変化
木材は前述の通り、乾燥すればするほど強度が上がります。
具体的には生木を1とした場合、気乾状態では約1.5倍、絶乾状態では約3倍になります。
・繊維方向による強度変化
繊維方向に対して垂直に荷重をかけた場合と繊維方向と平行に荷重をかけた場合、平行の方が高い強度を発揮できます。
ただしこれは荷重に対してであり、せん断力は違います。
・許容応力度
許容応力度とは「物に力(応力)が加わったときに安全に運用できる限界値」と「強度」に近い概念なのですが、
木材自体が均一な材料ではないので、例えば「節」や「割れ」などの欠点があった場合、著しく強度が下がることがあります。
その場合危ないので、欠点がある場合も含めた安全な限界点を許容応力度といいます。
そしてその許容応力度は
「曲げ」>「圧縮」>「引張」>「せん断」の順番に強いです。
意外ですね。引張が最強だと思ってました。
実は引張は、前述のとおり、欠点があった場合に著しく強度が下がるため、そこも考慮して三番目になります。
まとめ
木材は乾燥や湿気などで変化する、一見やっかいな材料に見えますが、
性質をうまく使えば、例えば釘や木材同士が抜けにくくなったり、傷などをわかりにくくできたり、大きな強みとなる素晴らしい材料です。
手に触れる機会も非常に多い身近な材料ですが、暑いとき、空気が湿気ているとき、お手を触れながら「お前伸びてるの?」とか思いをはせていただければ幸いです。
最後に
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