山口市桜畠の家Vo.2(リノベーション)
現場最新レポート
現在、山口市桜畠でリノベーション工事中のこちらのお宅。大工工事も終盤に差し掛かりました。
床は山口県産の杉フローリング。
無垢の床材を張り慣れたスタジオセンスの大工が1枚ずつ丁寧に施工していきます。杉は優しい肌触りと足の裏から伝わってくる温もりが特徴。夏は逆にサラッとした肌触りになり1年を通じて快適な室内を実現してくれます。何より地元の山で育った木材を有効利用することで森林再生や林業の活性化につながるので使わない手はありません。
そしてこちらの建物の大きな特徴とも言える屋根なりの勾配天井。家の端から端まで全て勾配天井という大胆なデザインです。
屋根のコンディションを見極めながら、不安がある部分の瓦を一旦剥がし、ルーフィング(止水シート)の入れ替え作業も行っています。
屋根の補修が終われば、最後にこの瓦を断熱塗料「ガイナ」で塗装する計画。実はここに今回のリフォームの特徴が表れています。
室内から見える勾配天井は屋根の下地(野地板)。コスト削減の意味もありますが、解放感と意匠的な面白さを優先させることにしました。そこで屋根に塗装するガイナが効果を発揮します。ガイナを塗ることで断熱効果が期待できるので室内側の断熱材がなくても一定の断熱性能を保持できる計算です。
実際に真夏や真冬の季節の厳しい時に室内がどんな温熱環境になるのか興味深いところです。
小屋裏の一部にはロフト空間を計画しています。さすがに立って動くことはできませんが、ちょっと横になったりモノを収納したり・・・そんな楽しい空間になればと思っています。
こちらの建物は住宅機能もありながら、喫茶や各種集会などができるコミュニティースペースとしても活用される予定です。多くの方が利用されることが想定されますので、広さや使い勝手をしっかりとプランさせていただきました。
この建物を出入りされる方々が心が安らぎワクワクするような空間になるように、様々な仕掛けや工夫を加えていけたらと考えています。
4月の上旬にはお引渡し予定。もう少しで足場が撤去され、屋根・外壁塗装で美しく生まれ変わった建物が姿を現します。お楽しみに!!