山口市鋳銭司の家Vol.2(リノベ)
現場最新レポート
ゴールデンウィーク明けから着手している山口市鋳銭司のリノベーション工事。
リノベーションする部屋の床や天井などを解体撤去すると、古民家ならではの立派な梁が姿を見せてくれました。
間取り変更が伴う今回の工事。新しい間取りに合わせて基礎を作り柱の入れ替えを行いました。その作業中、この建物の屋根を持たせるために「ジャッキ」を使った特殊技術で一時的に荷重を受ける作業が必要となります。こちらがジャッキ工事の様子。
井桁に組んだ角材の上にジャッキを乗せ、さらに柱を立てて梁を受けます。この技術により新しい基礎をつくったり、間取りに合わせて新しい柱を入れることが可能になります。
今回の工事では空間を広く使うため天井は勾配天井(屋根の勾配に合わせる)にする計画です。つまり、大きな梁はこれまでのように天井で隠すのではなく化粧梁として室内空間に見せることになります。梁を化粧にするために大工により梁の磨きを行いました。
黒く薄汚れていた梁の表面を削ることにより、丸太の美しい木肌が数十年の時を経て蘇ります。この太い梁は今では入手が難しい地松。こういった材料が使われているのも古民家の大きな魅力です。
更に、暗いのが悩みだった部屋を明るくするため、屋根瓦の一部をガラス瓦に入れ替える工事も行いました。
屋根からの採光は窓からの採光より3倍明るいと言われています。これにより部屋の暗さを解消。天井も杉の羽目板で仕上げ、美しくそして明るい部屋へと生まれ変わりました。太い梁も迫力満点です!
この屋根裏大空間を室内に取り込んだ目的は、リビングからアクセスできるロフト部屋をつくるため。
現在、階段部分を造作中です。大空間の中にキッチンやリビング、そしてプライベートな空間も存在するのが今回のプランニングの大きなポイントです。家族の密なコミュニケーションと、室内の温度の均一化を実現する素敵な古民家リノベーションになりそうです。
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