センス社屋 Vo.5(新築)
現場最新レポート
現在建築中のスタジオセンスの新しい社屋「ヒトト木」。今回の建物の大きな見せ場とも言える階段の施工に取り掛かりました。吹き抜けのある大空間に掛かる階段。両方向からアクセスできるダイナミックなデザインが特徴です。1階から2階に通る格子も空間に変化を持たせ、上下階の繋がりをつくる効果を期待しています。
こちらが完成予想イメージパース。
今回採用した階段材は「タモ」。タモは木目がオーク(ナラ)に似ていますが、年輪がオークよりもはっきりしていて美しく、昔から住宅材や家具材などに利用されている木材です。また、住宅以外では木製バットに使用されていることで知られている木材です。
階段のスタイルは横から見ると側板の上部がイナズマ型のひな壇階段。側板の下部はストレートにすることでシャープさも兼ね備えました。今まで鉄骨でしか見たことがないデザインを「木」で表現。独創的な階段になりそうです。
作業は大工数人で3日掛かり。こちらが大工が奮闘した作業風景です。
「規模」も「納まり」もこれまでにない階段。試行錯誤を繰り返し、何とか計画通りカタチになりました。格子は最後の仕上げで施工しますので完成をお楽しみに♪
ちなみに余談ですが、階段の途中の平らな部分を踊り場と言いますが、この語源をご存知でしょうか?時は明治時代に遡ります。この時代、あちらこちらで舞踏会が開催されるようになりました。その際、階段の途中でドレスを着た婦人達がクルリッと方向を変えるしぐさがまるで踊っているように見える!となり、それから踊り場と呼ばれるようになったと言われています。今回の階段の踊り場はこんな様子(工事中の写真ですが…)。
まさに当時の雰囲気を彷彿させる意匠になっています。
これから大工工事もいよいよ終盤。皆さんをご招待できる日を楽しみに作業を進めてまいります!