こんな時だからこそ“LOCAL”を考える
センスコラム
今もなお全世界的に感染の広がりが止まらない新型ウイルス。いつまで見えない敵と戦わなければならないのか?いつになれば平穏な日常は戻ってくるのか?そんなことを考えさせられる日々が続いています。
そして、こういったグローバルな社会問題が発生すると特に重要になってくるのがローカルの底力。なるべく小さな単位で行動することが感染を収束させるために大切ということであれば、ローカルの単位がきちんと自立していることが大きなポイントになるのではないでしょうか?
スタジオセンスが事業の理念に掲げる“地産地消”。
住まいづくりに使用する木材はなるべく地元のものを使う。また、冬場の暖房にはエネルギーとして山口県の間伐材を利用したエネルギー「木質ペレット」を使う(エネルギーの地産地消)。そんな暮らしをご提案してきました。そして最近では、カフェ運営を通じて、地域の皆さんに地産地消にこだわった「食」の提案もスタートさせたところです。
なるべく地域で物資を調達できお金が循環する仕組みづくりをすることは地域経済の自立につながります。まさに都市部や世界との流通が困難になる局面ではその真価が問われるのではないでしょうか。
東日本大震災のとき、電気や石油などのインフラは崩壊しました。まだ寒かった3月11日。あの時、死者数の8%は寒さによる凍死だったと言われています。そんな時役に立ったのが地元のエネルギーだった木質ペレット燃料。避難所などで寒さに震える人を暖めたのです。
また、物流がストップし、スーパーに食料品がなくなる日を想像してみてください。地元で野菜やお米を地道につくってくれている農家さんがどれだけ有難く頼りになる存在であるかを…
常日頃、我々は目先の利益を優先しがちですが、有事の際、経済の仕組みだけではカバーできない本当に大切にしなければいけないものに気付くのかもしれません。
小さな単位で自立した生活ができる仕組みづくり。今後益々その重要性はクローズアップされていくことと思います。このような機会に自分たちの生活を見つめ直すきっかけにしたいものです。