蔵をリノベでゲストハウスに
センスコラム
敷地内にある使われなくなった古い蔵。この蔵をリノベーションしてゲストハウスにしたいというご相談をいただき工事を進めてきました。
この蔵をリノベーションするにあたり、今母屋にある古材や設備など、利用できるものは再利用したいというお施主様のご意向をプランにも盛り込みました。
工事前の蔵の様子はこちら。
そしてリノベーション後の写真はこちらです。
入口の重厚な格子戸は動きの悪さを解消。趣あるデザインはそのままに、アクリルパネルをはめ込んで風が出入りしない扉へと生れ変わりました。
こちらが内部の様子。
家族や友人と特別な時間を過ごすことができるホームバー。キッチン上部は吹き抜けにすることで狭小ながらも解放感のある空間としました。また、迫力ある古い梁も現わしにすることで蔵の雰囲気を楽しむことができます。
キッチンは現在リノベーション工事中の母屋で使用されていたものを再利用。朽ちていた扉だけは木製で造作しリペア。空間に馴染むキッチンになりました。
【キッチン・リペア前】
【キッチン・リペア後】
また、キッチンカウンターには、母屋で使用していた玄関の式台を再利用。カンナで削ることで、美しい木目が蘇りました。
【式台・リペア前】
【式台・リペア後】
キッチン横には小さなテーブルを囲めるスペースを計画。壁面には新たに窓を設け、その窓からはガレージのライトアップされたバイクを眺めることができます。
上部にはゲストが宿泊できるようにロフトを計画。決して高い天井ではありませんが、寝るだけであれば十分なスペースです。
脱落防止の腰壁には、母屋の和室にあった欄間を代用。雰囲気のある腰壁になりました。
【欄間・リペア前】
【欄間・リペア後】
そしてこちらがトイレ。
便器も母屋で使用していたものを移設させていただきました。
この様式で作られた蔵は土蔵造りなどといわれ、米穀、酒、繭などの保管庫として、防火、防湿、防盗構造をもって建てられているもので、室内は夏はひんやり、冬は暖房などすると蓄熱する性質を持っています。
あなたの家にも古い蔵はありませんか?アイデア次第で現在でも十分活用できる建物になる可能性を秘めています。